めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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グランドセイコーは使い捨て時計らしい

セイコーが数年前にブランドイメージの向上を目的としてグランドセイコーからセイコーロゴマークを外した製品を売るようになった。そのグランドセイコーの部品の保持期間がたった10年というメーカーの方針にユーザーからツッコミが一斉にされている。修理に出して部品があったら修理するがなければあきらめろと公式がコメントしたというから呆れる。

ROLEXなどは定期的に分解清掃と注油をして、故障しても世界中に新旧あらゆる世代のものが潤沢に出回っている部品を交換すれば数十年使えている。現に筆者のROLEXも50年使っている。それなのに、同じくらいの価格帯で同様に中身が機械であるグランドセイコーは経年での修理ができない、特に使用してある程度年数がたってから劣化したり破損するようなパーツがその頃には無くなっているから、高価な割には長期間使えるパートナーたり得ず、買っても損するということである。

確かに数十年使っても部品が残っているので壊れても純正・ジェネリックで修理が可能であり、商品価値が中古市場でも大きく下がっていないROLEXなどを見ていると、のちの世代でも修理ができるというのはブランドイメージを上げるうえではメリットであるように思われる。ただ、セイコーは売り切りで高価な時計を売りたいのであって、長期間使えるという安心感を高価に売るつもりは無いということである。

ここで同社の製品の機械を見ていくと、1万円程度のセイコー5は安いので仕上げが粗っぽいのは仕方ないが、それよりも価格が高めの5万円台の機械時計でも、裏蓋がガラス張りで中を見てみるとセイコー5と大差ない仕上げの粗い大量生産品といった趣である。だから、セイコーの製品を購入するメリットは、大量生産品で安価な機械時計が使えるという点であって、長期間使っていく思想は生産側に全く無く売ったらそれきりという思想なのだろう。

これがPCだと国産品のほうがサポートが手厚くて、中国のLenovoや台湾メーカーのASUSの製品は安い一方で壊れた時のサポートがひどく、売ったらそれきりという定評はここ10年ほど変わっていない。ほかの家電製品もそんな感じだが、時計に関しては海外メーカーのほうがサポートが手厚くて国産品は売り切りらしい。

要するに、それは数十万円するグランドセイコーのような製品でも同じということであり、それであれば主にスイスのメーカーの機械時計を買って長期間使うか、安いセイコー5を数年おきに乗り継ぐか、セイコー5が安っぽいイメージなら知名度が低いが堅実に動くオリエントスリースターでも買うか、とにかく国産で機械時計を購入するなら廉価な使い捨てに近い製品を買ったほうが良いということだろう。

少なくとも最初の油切れくらいの期間は使えるし、そこでオーバーホールに出しても本体が数本買えてしまうので、動きが止まるようになったら買い替え。壊れた時はどっちみちメーカーに保守部品がないのだから、これもまた新しいものを買い替えればいいというわけである。さすがに数十万の使い捨て時計はいらない。