ここ10年位、夏が異様に過ごしづらくなっている。気温が高いし、日差しも強い。ヒートアイランド現象のせいというには、以前よりはあちこちのスペースの緑化は進んでいるように思われるし、温暖化のせいというには冬季の豪雪での地域の機能がマヒしたりそれ以外の要因もあるのだと思う。
そんな中で最悪な組み合わせだと思うのだが、日常生活の様々な機能がスマートフォンに集約されている。公共交通機関の時刻確認、現在地や現在時刻の確認、ポイントカードや決済それ自体の手段、各種サービスの予約券がわりのチェックイン機能、スマートフォンが無ければ何もできないのではないかと思うほどにアプリ依存が進んでいる。
ところが、そのスマートフォンは気候変動には強いとは言えない。ちょっと雨が降ったくらいでも防水性能の無いものが普通にあるし、気温が低下するとバッテリーの起電力が低下して使えなくなったり、逆に気温が高いと異様に加熱して通信できなくなったりする。爆発・破裂しないだけまだ安全配慮されているのだろうけど、日常生活のあらゆる面で使用するには頼りない機材である。まだQRコードを印刷した紙とかそれを貼り付けたカードのほうが万全ですらある。
先日、梅雨明けで照り付ける日差しの中で外出した。ふとwifiルーターを出してみると、異様に加熱していた。そして、高温のため通信機能を制限するとアラートが出ていた。日の当たるところに出していたわけではないが、黒色のリュックの背面のポケットに入れていたので日差しで熱がこもってそうなったのかもしれない。帰宅後にもう一度出してみるとかなりの高温だったので、そのまま冷蔵庫に30分ほど入れて無理やり冷却した。スマートフォンのほうは持ち歩いていたわけだが、そちらのほうはそこまで加熱していなかった。
例年、夏になると数日間かけてあちこち歩き回る旅行に行く。これまでも同じような条件でwifiルーターを持ち運んできたが、外にいる限り暑さは変わらないし、冷房のあるところに行ってもルーターを冷却するほどの威力は無いわけで、持ち運びに際しての熱対策が必要そうである。背面のポケットに入れないとか、凍らせたペットボトル水などと一緒に電波は通すようにタオルなどでくるんで冷やしながら持ち運ぶとか、冷却する工夫を導入しなければならない。
ここ数年、wifiルーターを持ち運ぶときは電池切れ対策でモバイルバッテリーをつなぐことばかり対策してきた。モバイルバッテリーとルーターと相性の良いケーブルを選んで確実に給電できるようにしてきた。その一方で、ルーター本体の加熱はそこまで気にしてこなかった。これまでの外出ではルーターが焼けそうなほどまで加熱することは無かったので、通信に支障をきたすレベルになるとは想定していなかったというのがある。イオシスのTwitterアカウントでは黒色の本体は熱を集めやすいと書いてあったが、wifiルーターは黒ではなく置かれている環境にもよるだろう。
ルーターの熱対策については実はこれまで、電極に触れないようにしながら電池ボックスのところにアルミホイルを入れて熱が伝わりやすいようにしていた。ただ、あまり効果を感じたことは無く撤去していた。これまで何ともなかったのは案外アルミホイルのおかげだったのかもしれない。