めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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ヒロマスホステルさようなら

昨年春に転居の関係で10日ほどホテル暮らしをする必要があった。幸い、それほどたくさんの荷物は必要なかったので、最低限で安価に済ませたいことからカプセルホテルを利用した。幸いなのかはわからないが、コロナウイルス騒動の影響で予約は余裕でとれたし、1泊あたりも安かった。

いつもカプセルホテルで宿泊していたのは上野駅周辺だったが、いつも利用していた上野ダンディが閉館してしまった。施設更新のための休館という名目だが、入り口に板が打ち付けてあって廃業して解体してもおかしくない状態である。 それで何か所か探すことにした。湯島駅近くのカプセルランド湯島と、その近くにあるヒロマスホステルというところを利用した。1泊1000円ちょっとというのが決め手である。

カプセルランド湯島はよくあるカプセルホテルである。一方、ヒロマスホステルの居室はベニヤ板で仕切りを作っていて押し入れの中のような雰囲気だった。シャワー室も必要な数は十分備えられており、満員で使えないという感じはなかった。ミーティングルームみたいな共有スペースは、ワナビーな連中が国際交流ごっこをしていて馴染める雰囲気ではなかったので行かないようにした。

ここの難点は店員だった。店員の外国人が日本語が片言なのは仕方がないと思う。しかし、大事な内容の説明内容が二転三転して意味不明な上に横着な態度だった。最低限大事な内容くらいはきちんと説明できるようになってはどうかと思う。大事な内容とは、タオルが有料か否かということである。結局有料なので、近隣の店でタオルを購入してほかの洗濯物と一緒に洗ったり乾燥させて使った。

ヒロマスホステルのほかにもカプセルランド湯島と京成上野駅出てすぐのところにあるスマートステイシズクなる新しいカプセルホテルにも宿泊した。スマートステイシズクは新しい設備で大浴場も快適だった。よくよく考えてみると、旧来のカプセルホテルのスタイルなのだが、きれいな設備と客層がよかった。・・・ただし、コイン洗濯機は乾燥が10分刻みでとても高かった。

引っ越し後、移転先に移動して荷物搬入までのつなぎに別の土地のカプセルホテルにも宿泊した。それがヒロマスホステルの支店の一つの横浜中華街店だった。

客室は湯島の押し入れ風の木造よりは鉄骨の巨大なパイプを組んで内部を板で仕切った作りでしっかりしているのだが、客層がおかしかった。ここは随所随所に定住者の気配を感じた。ちょうど、近隣の寿町の住人が一泊当たりの単価が安いのでこちらに流入したのではないかと考えたくなるほどだった。

薄暗いフロアに服などを手慣れたように干したりぶら下げている光景、携帯のアラームなど少しでも音が聞こえると舌打ちしながら歩き回って偵察する者、隣のブースではカプセル内で飲食をしているのかクチャクチャ音を立ててウメェウメェと独り言を言う者、連泊で予約したことを正直後悔した。

その後、引っ越しが終わりカプセルホテル生活は終わった。そして、コロナウイルス騒動であちこちの業種が臨時休業になった。間仕切りがカーテンしかないカプセルホテルは当然休業となった。

そして、ほとぼりが冷めたころ、ヒロマスホステルは運営のIT会社が撤退を決めて6月初日をもって閉館してしまった。カプセルホテル勢のなかでは新進勢力で、デザイン性に優れた空間を売りにしていたところだったが、あっけなく無くなってしまった。

カプセルホテルといっても急ごしらえの間仕切りに過ぎないからすぐに撤去できるだろうし、ただの雑居ビルとして今後は何に転用されるのだろうか。また、湯島のヒロマスホステルの横着な外国人は閉館でクビになったのだろうか。どこが次は雇用するのだろう、そもそも雇用するところがあるのだろうか。ヒロマスはなぜあれを雇用して、それで良いと思ったのだろう。