めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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ハンガリー医学部留学の闇

ハンガリー医学部留学というのがよくwebメディアを見ていると出てくる。大体、こういった宣伝広告や提灯記事がwebメディアに出稿される時期は決まっている。入学試験間近の受験終盤と、今ぐらいの後半戦に突入する頃である。

これから入試という4月や5月頃はまず宣伝しない。この時期に宣伝しても、受験生は余裕があるので合格するとたかをくくっているから、弱小大学の宣伝などバカにして相手にしてくれない。

受験後半戦に突入する頃に受験生に焦りが生じる。模試などの成績が合格には程遠いという現実が見えてくる。それでも、どこでもいいから医学部進学を望んでいるような受験生。親も同程度の事しか考えていない。

判断力が弱っているところにハンガリー医学部は簡単に入学できるとか、日本の医学部や医療は劣っていると吹き込まれると、安直な手段に過ぎないのに彼らを不合格にした日本の大学医学部に勝った気分になれる。そもそも、ハンガリーの平均寿命は日本に劣る。医療へのアクセス性も然りである。それなのに、日本の医学部の体制や医療制度を批判するのはおかしい。

こうしてハンガリー医学部ビジネスに多額の出費や借入をして進学するが、日本の大学進学すらできないのに言語を新たに2つ習得させられ、外国語の医学カリキュラムを履修するという現実に彼らは目を向けないし、医学部ビジネスは目を向けさせない。当然、沢山進学しても卒業して日本の医師国家試験合格する数はごく少数である。だから正統な医学部ルートとして世間から認知されていないのに、その現実に目を向けない。

宣伝文句を信じ込む前に、日本の医師国家試験の出身大学別合格者数などは公表されている数字である。手元のスマートフォンで検索できるので、まず公式の数字を見るべきだ。その数字とハンガリー医学部ビジネスの例年の進学者数を比較すれば良い。

その合格者数のギャップの背後には中途での脱落者や卒業しても日本の医師国家試験に合格できない者、更に多額の借入金を抱えている者などが沢山いる。彼らの声はハンガリー医学部ビジネスがメディアに宣伝記事を大量出稿している限り、表に出てこない。

人の判断力が弱っているときに親切そうに近づいて、そういった人達に耳障りの良いことを言い、特定の方向へ誘導して酷使したり搾取する者には警戒すべきである。ハンガリー医学部ビジネスの宣伝を見て、迷っている受験生に言うべき事はそれだけ。