めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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上小阿仁村の自動運転バスの背景

秋田の医者イジメ村として一躍有名になった上小阿仁村でバスの自動運転の実証試験が始まった。

実証試験の場所として上小阿仁村が選ばれた理由はよくわからないが、走行するうえでAIの判断を迷わせるような道路周辺の情報量が少ない場所だったり、公共交通事業を始めるにしても、そもそも輸送する人員がそれほど多くないのでAI向けの小型車両投入に適しているといった技術面と村で必要とされる輸送量のサイズが折り合ったのではないかと思われる。

もちろん、それ以外の側面もあるだろう。過疎地で公共交通機関がないと高齢者の移動が難しい一方で、運転手の雇用をするには人件費がかかりすぎたり、今後一層人口が減少することが運命づけられている土地で終身雇用的な現業職の採用は押さえたいだろうから、AIにすがりつくことになる。

また、医者いじめ事件同様に、様々な事情でよその土地から人が来て暮らし、そこで煮炊きしたり収入を得ることを良く思わない住民感情も関係しているだろう。そのような地域だと、給与と折り合いがつかなくて運転手が集まらないし、集まってもすぐにほかの土地に行ってしまう。これではワゴン車レベルでもバス事業が難しいため、運転手無しで車両だけゴロゴロ走って目的地に着けるという意味では、公共交通事業運営に苦慮する必要も無いから自動運転なのだろう。

そのうち役所の書類関係の仕事もAI化されて捺印以外は自動処理となりうるし、過疎が進んで行政運営するうえでのコストがかさんでもなおその土地への居住にこだわる現実を直視できない者がいる限りは、行政やインフラが次々とAI化されたり、遠隔操作されてどこか拠点的な土地で運用されたり、社会システムが便利だか不便だかよくわからない方向に向かうことでコスト面の折り合いをつけながら特定地域への居住に固執する者への対応をしていくのだろう。