めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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地域の零細店舗

地方に行くときに、どうしても地元の飲食店ではなくて全国チェーンやコンビニを利用してしまう。せいぜい地元のスーパーで食料品を買うくらいまでが限度で、どうしても地元の非フランチャイズな飲食店は利用しない。他の物販の店舗もそんなものだ。

ひとつには、初見が入りにくいというのがある。喫茶店のように地元住民の指定席があったり、店特有の長年続いてきた注文や食べ方などの独自ルールが存在していたり、質は食べてみるまで分からないし、価格も決して安くないからである。要するに、利用するにはリスクが高すぎるので、土地ごとに賭け事並みに毎食冒険をするつもりはないから無難なフランチャイズ店を利用するのである。

フランチャイズの店は、その種の地元のこだわりの店に比べれば上質ではないのかもしれない。しかし、質としては均質性が保証されているし、概ね期待通りでハズレは無い。接客にしたって、よそ者だから差別的な扱いを受けるようなこともないので、お金を支払った上に見下されて不快な思いをしなくて済む。かくして、旅行だろうが出張だろうが、その土地の名物など目もくれずにフランチャイズ店に行くのである。

ところが、この傾向は地元住民にも同じことが言えるようだ。

郊外のいわゆるロードサイド店舗を見てみると、家電量販店にガソリンスタンド、紳士服に一般服飾店、コンビニに飲食店、携帯ショップ、みんな全国展開している会社の支店やチェーン店ばかりである。その中には村のよろずやのような零細店舗というのは少ない。

要するに、私が地域の零細店舗に対していつも感じているような入りにくさや不快感を地域住民の彼らも敏感に感じ取って避けているのだろう。よく、イオンのような郊外型の大型ショッピングセンターが進出して、地元資本の零細の店は淘汰されることを批判する者がいる。しかし、そこに店舗がある以上は従業員が一定数必要であり、地元住民の雇用が創出される。零細店舗なら経営者が利益を独り占めだが、ショッピングセンターの雇用は地域住民に多少の還元になっている。

現にロードサイド店舗がフランチャイズ店ばかりなのを見ていると、一番肝心なその土地で実際に買い物をする地域住民からしてみれば、地元の零細店舗が強制してくる理屈や品揃えに対して共感しておらず、むしろ大型ショッピングセンターが進出して一安心しているのではないだろうか。