めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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子供の存在は公害!老人サマのための街づくりをしよう

「子育てしにくい街づくり」を推進すればよい。幼稚園や学校や公園に人がいるだけでうるさいと騒ぎ立てる意識の高い(笑)地域住民サマ達のニュースを見るたびに常日頃思う。

普通は「子育てしやすい街づくり」だ。子育て支援のための自治体の福祉の充実に力を入れているところもあるし、一定数就学児童のいる地域では学校を設置するのが従来の教育行政の方針だった。また、無秩序な市街化を抑制するために一定割合で公園を整備して、災害時の避難所も兼ねるというやり方も行われてきた。そして、そうしなければ政府としての政策と矛盾したり、それが公共の福祉に反しているとか指摘されたら反論はできないので、これまで「子供のいる場所」が整備されてきた。

だが、それを良く思わない者が高齢者を中心に存在する。彼らが若いときに子育てで地域社会にどのような配慮をしてきたのか不明だが、社会に対して自分たちへの配慮をしきりに求めているのだから、行政は対処すべきなのである。行政として公序良俗に反する部分は「特区」として特別に認める形にして、子育て支援や災害対策に反する部分への折り合いをつける。そして、学校や託児施設や公園を排除した「子育てしにくい街づくり」の住宅街を作るのである。

子育てがしにくかったり、公園のある環境が必要だと感じる人たちは初めからそのような場所には住まない。現在居住している場所が計画地域になってしまったら、割り増してでも他の場所へ同等の居住環境を再取得できるようにし、逆に学校などの「迷惑施設」周辺の住民で移住希望者に対しても同等の補助を出して指定地域内への移住を促進すればよいのである。そうすることによって、子育てしやすい環境と子育ての騒音に悩まされない環境の二つに住み分けることができるので、幼稚園や学校や公園がうるさいと文句を言う住民はいなくなる。

ところで、身勝手な主張はいずれ自分に跳ね返ってくる。騒音がうるさいならば、鉄道から遠いところ、幹線道路から遠いところが立地になる。また、彼ら高齢者が病気で倒れても救急車は出動できない。サイレンがうるさいからだ。それは消防車やパトカーの出動も妨げることになる。介護が必要になっても介護施設の送迎車や在宅サービスのために派遣されてくるスタッフの車両が路上をふさぐと保育園の送迎の車列と同様に排除対象になるので、彼ら住民は介護を受けられなくなる。ゴミ捨てもにおいや収集車の騒音の問題があるので、遠かろうが居住地外の地域の誰も損をしない場所に収集所を作って(地域外に押し付けて)、そこまでゴミを運ぶ必要がある。

その時になって自分たちの主張がまずいことに気付く。自分たちの主張のせいで生活が不便になり、社会的弱者の彼らが一番巻き添えになることに気付く。では、居住地を売却して他の土地に移ればよいのだろうか。基本的に、子育てのしにくい街は住む住民を選ぶので簡単に買い手がつかないことに気付く。よって、財力があれば他の土地に無理やり引っ越すことが可能かもしれないが、経済的に余裕がないならば一切の不便を我慢しながら今後もそこに住む必要がある。

ここまでは極端な話だ。だが、すでに似た物がある。それは高齢者向けに分譲されているシニアマンションだ。おおむね55歳以上から入会できる会員を対象として販売される高齢者向けのコミュニティで、場所はどこも微妙に不便なところにある。リゾート地ならばともかくも、首都圏近郊でも駅から遠いところにあったりする。周辺のお店も遠いので内部のサービスを言い値で利用するしかない。そして、これらのサービスは民間企業のものであり、何年継続されるか不透明である。しかも、さらに加齢して病気による入院や介護を受ける段階になっても居住し続けられるか不明である。転売をしようにも高齢者しか販売できないので、買う者を選び簡単に売却できない。おおむね定年退職してから20年くらいしか五体満足で暮らせないマンションであり、しかも販売価格は割高。ワンルームタイプを購入してしまうと一生の最後の時間を長屋もどきの部屋で終える羽目になる。

子育てのしにくい街、学校も幼稚園もない街は容易に実現するものではない。だが、高齢者のための居住地は既に提供されている。耳が遠くなっているくせに子供の声がうるさいなどと騒いでいる高齢者は、ぜひシニアマンションを購入して居住してほしいと思う。周囲に似たような頑なな考えで凝り固まった連中と一緒に暮らして、お互いを自画自賛しあい、正当化しあい、子育て世代に対する悪口で溜飲を下げて暮らせるならば楽しいではないか。そして、いずれしっぺ返しがある。それで命を失うかもしれない。だが、全ては自分たちの口から出た言葉が元である。