めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

ADs

仲たがい、離間の計

数年前、ある業務を受託していた。ところが、こちらの都合で、業務を求められたようにフルで実行するだけのスケジュールが確保できなくなった。さいわい別のスタッフでも替えが利くので、軽い引継ぎの後で受託先が変わった。

これが、今回の話の発端である。たったそれだけのことなのに、何を曲解したのか、大喜びした者がいた。その人物は、私の業務に関わる部署の統括者をよく思っていなかった。これは以前から話として聞いていた。その人物が、しきりにこちらに接近してきたのだった。そして、色々なことを吹き込んできた。

お前の技能は優れているのに、あいつは見る目がない、ダメだとしきりに取り入ってきた。正直な話、他のスタッフに交代できるレベルの技能であるし、私が受託を切られたのではなく合意の上での交代だったのだが、それを全く聞いていないようだった。聞きかじりで耳にした噂から、自分に都合の良いように早とちりしたのだろう。私とその部署の関係が悪化したと噂話を断片的に聞いて判断したので、うまく慰めるふりをして歓心を買って、自分の陣営に取り込もうとしたといったところか。

この人物、いつもワーッと自分の都合だけ話し、自分が得をしたいという一心で嘘でも何でも手を染めることで有名なので、今回も警戒した。こちらが不用意なことを話さないように黙っていると、次々その部署の人物の悪口を言い出した。

どこかで仕入れてきた精神医学の用語を多用して、あいつ(私の直轄の上司)は病気だとかしきりに言ったり、ある「住みたいまちランキング」に上がるようなところの出身で、実家から時間をかけて通勤しているメンバーが、そこから通勤しているという理由で悪口を言ったり。とにかく言いたい放題のことを言ってしきりに貶めようとしてきた。あちこちに転がっている診断基準を見てみても精神病の件は一切該当しないと思うし、居住地をネタにしてまで悪口を言われたメンバーはその人物と同い年なのにキャリアでははるかに上という嫉妬心があるのだろう。

この部署の人たちには拾い上げてもらったようなもので、感謝以外の何も思っていなかったので、それはそれは横で聞いていて心苦しかった。そして、早く解放されてこの時間が終わってほしいと願うとともに、なぜそこまで悪く言えるのかと怒りを感じた。

多分、私がその部署と仲たがいしたと早とちりした結果、部署への出入りが現在無くなったと踏んで、その部署の者の悪口を言っても私が検証できないだろうと踏んで、悪口を吹き込むことで人間関係を離反に導いて自分の配下に置き、都合の良いように使ってやろうと企んでいたのだろう。

ところが、相変わらずその部署とはゆるくつながりがあったので、言われた内容をすべて報告しておいたのだった。上司は呆れていた。そして、その人物の部署の上司に顛末を報告が行き、そこから部署の関係者に調査してみると、その人物の悪い噂が次々出るようになった。私と同じように悪口を吹き込んで操作されかかった被害者や、職場の備品をがめていたとか、出入り業者に不当な要求をしていたとか、次々話が出てきた。

実は、その上司同士は同じ派閥なのだった。派閥と言っても陰険で大げさなものではない。くだんの人物の部署の統括者が決まるときに派閥が分かれていた。くだんの人物は対立していた候補者を支持していたので、勢力を巻き返す手段がほしかったのではないかと後で説明されたが、その割には私的な利得や私怨の色合いが濃かったように見受ける。

人の悪口は言うもんじゃない。そして、悪口を言うならばその醜い内容がすべて返ってくる覚悟で言うことだ。反撃されて自分の立場は完璧に無くなるかもしれない。だが、それを覚悟して言うことだ。