めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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詐欺に引っかかる人たちの思考経路

詐欺に騙される人たちは、基本的に劣等感がある。今はお金が無いのだが、お金が欲しい。今は能力が無いのだが、能力が欲しい。それはもしかしたら世間一般で多くの人が抱いている欲望かもしれない。だが、詐欺で騙される人というのは欲望に対する達成のプロセスが世間一般とは違う。
お金が欲しいなら少しずつ貯金をしていけば一定額貯まるだろう。だが、それでは彼らは満足しないのである。自力で貯金できる額よりも多く、一般の銀行などの利率よりも高利で、と考える。能力が無いならば、教育をうけるなり練習するなりすれば、ある程度のことはできるようになるだろう。そうではなくて、楽をして能力を身につける、しかも世間で抜きんでただけの能力を、と考える。
能力が無いとかお金が無いとかの劣勢を自力で達成可能な方法でではなく、安直な方法で手っ取り早く得ようとする。そして劣勢な状況を一発逆転しようと狙う。無理に決まっているではないか。今の自分を高いパフォーマンスで稼働させるだけの資本となるものが何もないのだから。だから、安直に儲かりますとか、誰でもできるようになるといったフレーズに引っかかるのである。
しばしば社会的に問題になる投資詐欺。その商品を見ていると、市場には変化があるはずなのに固定金利だったり、単にお金を預けるだけで高利であると称していたり、集めた資金を通常の市場で運用していたとすると高利の説明がつかないといった不審な点ばかり出てくる。それに資金を投じる。もしかして、同じように元本保証だったり高利でも「この商品は運用知識が必要です」と但し書きがついていたら、おそらく後で被害に遭ったと騒ぐ人たちは投資しなかったのではないだろうか。金融知識が無くても、手っ取り早く銀行より高利でお金が欲しい、その願望に釣れ上がる馬鹿者を詐欺師が狙ったのである。
ところで、騙される側とは逆に騙す側にも劣等感はあるのではないだろうか。正業に就くことができないから一攫千金を狙う。まともな商品を扱うことができない事情があるから、おかしなものを売る。それで金を得ても、人前に出ると生業とやくざ者で見劣りするから、もう一つ会社を作ったりして表社会へのデビューを狙う。
だから、詐欺の被害を取り戻すために独自に交渉をするというときには、相手が劣等感を抱いている部分、社会的には致命傷の部分、それを考えて陰湿に攻めれば返金されるかもしれない。