めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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議論のルール以前に必要なこと

議論のルール、というといろいろなものがあるようだが、それに基づいて議論する以前に何も言わない(参加しない)という最大のルール違反を犯すものが多い。
その場で何も言わず沈黙したり思考停止し、物事の結果が分かったところで、「ああすればよかった」、「どうすべき」、などと後出しじゃんけん的に口をはさむのである。当人はそれで何か言ったつもり、賢ぶっているつもりらしいのだが、実際のところ一連の流れに一切貢献していないことは明白である。
話し合いをするからには、単なるその場の言葉尻をいじくった言葉遊びや、自分が知っていることを列挙して賢いふりをする自己アピールの場では困る。必要なものは、その後の行動につながる合意形成である。だから、その場での判断、結果をベストに持っていく能力を持つものが勝者であって、後出しじゃんけん勝利者は誰も欲していない。意見が必要な場でそれを堂々と述べる者こそが勝者である。
お笑い芸人の文化人路線のせいか、芸人が有識者を集めて笑いもどきの討論番組をするようになって、この種の場も大衆化したと言えばそうかもしれない。だからといって、その内容が劣化しても黙認する必要は無いだろう。
参加する人たちに自分の考えが無くて、自己顕示欲は強い。物陰に日中潜伏して時折人前に出てくるゴキブリのように、周りの話している人たちの様子を見て、自分が話をしても相手を怒らせないかとか、目立てるか、と本題の話し合いを差し置いて必死で計算している。そして、口を開くと本題とは関係なさそうな方向に話をそらしたりして、自分の覚えこんだ内容を吐き出して一杯知っているアピール。
こんな人たちばかりが参加してくると、もはや話し合い等行為ができなくなる。お互いが虚勢を張って喚き散らしているだけで、その内容には何らオリジナリティも感じない。しまいには、テレビで見た内容だと称してテレビの内容をそのまま語るのである。それに対する自分の意見は一切なく、テレビでやっていた、それだけだ。これなら録画でも見たほうがましだろう。そんな彼らは周囲の人たちよりも議論をしている(つもりになっている)自分たちが優れていると思っているから、日本人は議論ができないなどと偉そうなことを言っているのである。
ここまでくるとチンピラの集会と大差ない。自分が強いアピールで見栄を張りまくり、大きな声を出して相手を委縮させたものが勝者、それがチンピラの世界の序列だ。
何より、自分の意見のない話し合いは収穫が少ない。大事なことを決める場であれば実質問題の持ち越しになってしまう。だから、議論のルール以前に参加者を選別する際の基準というものも着目する必要がありはしないだろうか。