以前は単なるホームセンターみたいなところだったのが、どんどん勢いを増して長崎屋やユニーを傘下に収めてしまったドン・キホーテ。
そのドン・キホーテが数年前から独自ブランドでPCを売るようになって一部では話題になった。もちろん、いちから製造するわけではなく恵安とか中国メーカーとかからOEMで買っているわけだが、スペックを見るとAtomのタブレットをでかいノートPCの筐体に収めただけの14インチPCとか、分解したユーザーからは発火するとかバッテリーが膨張するとか散々な評判のUMPC Nanoteとか、PCの素人には使いにくそうだが安さは売りになるようなものを投入している。
そして、先日店舗のほうに行ってみたのだが、店舗のPC周辺機器売り場がなかなか攻めた品ぞろえだった。ゲーミングマウスやキーボードやヘッドホンなどのゲーミングPCを使っていないと購入する層がいなさそうな特殊なデバイスのコーナーがあったり、イヤホンなどのBluetoothデバイスとか、スマホ関係のケースやフィルムなどが売られていた。概ね中華系の品物が多いのだが、その品ぞろえが秋葉原にある似た業態の「あきばお~」的な雰囲気を感じさせた。
これは意外だった。どちらかと言えば、ドン・キホーテの客層は社会の底辺層であり、さして安くもないものを圧縮陳列やド派手なポップで煽って、判断力の弱い人たちに安いし何でも置いている店のような印象を与えて売りつけるという以前のイメージが強かった。ドンキ独自ブランドのPCも安さを売りにそういった層へ売り込みをかけるもの程度にしか捉えていなかった。
しかし、店舗を見てみると少し考えは変わる。リテラシー低い人よりは、むしろマニア向けの品揃えで彼らの需要も満たせるのではないか。地方だと中華系のPC周辺の便利グッズを置いている電気街などないわけで、下手に上京してそういった店に行くよりも近所のドンキにでも行った方がよいかもしれない。