めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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スマートフォンより携帯ラジオ

スマートフォンが普及しているためか、どこへ行ってもイヤホンをつけている人たちをよく目にする。有線・無線・ヘッドホンに関わらず、大抵あの先にはスマートフォンがあるのだろう。ただ、そうやって音楽を再生しているとスマートフォンのバッテリーをどんどん消費してしまう。特に、電車で移動しているときは基地局のありかを電話機は探すため、その動作のためにバッテリーを消費することとなる。これでは目的地に到着したときに必要な時に通信ができなくなってしまう。

外出時にスマートフォンで音楽を聴いているとそういったリスクがあるので、携帯ラジオを持っていくことにした。先日、新幹線でラジオを聴こうとしたのだがAMは雑音だらけでろくに音が入ってこなかった。ところが、FMの場合はNHK第一放送が綺麗に聞こえる。一部地域ではFMの帯域にAMの放送を送信している地域もあるので、最初はそういった放送をキャッチしたのかと思った。しかし、FMの放送エリアはAMに比べると狭いはずなのだが、それでも高速で列車が移動していても、周囲に民家のない畑の中を走行しているときでも音は鮮明に聞こえた。

それで思い出したのが、1990年代に新幹線で車内サービスの一環としてFMラジオ放送をしていたことである。特に告知はされていなかったが、おそらく当時のサービスが今も続いていたのを受信したのだろう。ラジオ番組はすでに何の曲が収録されているのかわかるプレイヤーと違って放送内容に予測がつかないところがあるし、時事ニュースの解説をしていたり、再生内容が決まっている音楽プレーヤーにはない新鮮さがあった。

今どき、ラジオ放送はアプリを使えば聴取できるのかもしれないが、それでは結局スマートフォンのバッテリー消費を助長してしまうし、wifiはつながらない地域があるし、新幹線のフリーwifiもほかのユーザーと帯域を奪い合うことになるのだろうし、パケット通信だって容量の限界が来るし、ポケットラジオは案外電池を消費しないし、そう考えると効率が良いしサービスがしぶとく残っているのも一定の合理性があると思う。

1990年代の二階建て新幹線のころはいくつかチャンネルがあったはずなのだが、NHK第一だけ聴いていて他のチャンネルがあったかどうかは定かではない。車内放送のラジオは鮮明に聞こえた一方で、通過している地域のラジオはあまり聴こえなかった。AMは地形の制限に比較的強いはずなのだが、ノイズが入りまくっていて実用に耐えなかった。昔のGPSなどのない時代は、飛行機は測量で場所を把握しながら飛行していた時期があった。そのようなときはローカルラジオ放送を受信しておおよその場所を把握していたという逸話も残っている。飛行機内でははるか地上のラジオ放送が聴取できるのに、新幹線ではそれが出来ないというのもおかしな話である。

いまどきポケットラジオを携帯するというのも古臭いのかもしれないが、バッテリーの持ちがよいし端末自体が安価でジェネリック家電メーカーの製品なら1000円もあれば購入できる。ポケットラジオ携帯には意外なメリットがあった。片側モノラルイヤホンでコードを耳の後ろに回して聞いていると私服警官に見えるらしく、通行人にマンションや住宅を押し売りする不審なキャッチセールスが避けるようになって歩行時に怖い思いをしなくて済むようになった。ニュースが聴けるし、身も守れるし、ポケットラジオ万歳である。