めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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マスク不足騒動に平成のコメ騒動を思い出す

コロナウイルス騒ぎの影響でマスク供給が不足している。転売ヤーが暗躍していてとんでもない値段で販売したり、値段を安くして送料をとんでもない価格にするなどして便乗して一儲けしようと必死である。
ふと思い出すのが十年ほど前のインフルエンザ大流行である。あの時もマスクの供給が間に合わないと保育園などではキッチンペーパーに輪ゴムでマスクを手作りしたりしていた。
私のところはちょうどその頃に買ったマスクがあったので、それを今更引っ張り出して使っているので品薄とは無縁である。その前の年に買った気がするのだが、買った当時接着剤のホルマリンの匂いがきつくて結局使わなかったのだった。流石に何年も経つと匂いも飛んで微弱に残る程度になり、使えるようになったのだった。
しかし、転売ヤーは必死であり、100円ショップのロゴの入ったマスクを数千円で転売しようとしたり、病院で医療用のマスクが盗難される事件まで起こってしまった。確かに病院ならばマスクはあるのだろうが、感染からの防御措置が無くなったらスタッフの安全対策ができなくなるので診療妨害に等しい行為である。
転売ヤーから便乗値上げされたマスクを購入する行為は、転売ヤーによる診療妨害行為を容認するに等しい。 それでおいて、医療体制がどうだとか文句を言ったり、供給の少ない中でマスクを使いまわしてでも診療を続ける病院を攻撃する雑誌に同調しているのだとすれば、自業自得で生み出された地獄絵図なのによくも大層なことを言えたものだと呆れてしまう。
マスクの使い回しを批判する記事は意味不明である。使い回したマスクを他人に接触させるわけでもないのに、感情論での扇動に乗ってしまうような愚か者は次々デマに踊らされて最後は全部を失ってしまう。
今回のマスク不足騒ぎを見ていると、1990年代初頭にあった米不足騒動を思い出す。減反政策まっしぐらでコメの消費も冷え込んでいた時代背景があったにもかかわらず、冷夏で米不足になると報道されると一気に店頭からまともなコメが消えた。海外からコメを輸入したり、どうみてもクズ米として平時なら扱われているような形が崩れて割れたようなものが国産米を名乗って流通していた。ところが、次の夏が来て翌年は豊作という見通しがつき新米の時期が近づいてくると、なぜかどこからか前年度収穫の古いコメがたくさん出てきたのだった。
それこそ、今の転売ヤーのように戦後の混乱期にコメと着物が交換された時代の再来だと思って便乗値上げに売り惜しみして価格高騰に小躍りしたせこい老人でもいたのだろう。
マスク不足にはとっておきの対策法がある。洗うと縮んでしまうが、ガーゼのマスクがあるだろう。使い捨ての不織布マスクに押されてすっかり見かけなくなったが、これを数枚買ってしばらくの間洗って使い回せばよい。ガーゼマスクが無くても、ガーゼはまだ薬局で売っているだろうし、普通の布でもいいから手作りしても良い。手術用マスクのように鼻から顎までカバーできるサイズの布地を後ろ頭で紐で縛れるようにすれば、感染予防に必要な部分は覆える。
呼吸器感染が蔓延しやすい寒冷で乾燥した季節はもうすぐ終わるし、その頃には増産体制も板についてくる。そのころまで転売ヤーの利益が担保されているかも怪しいのが今のマスク価格であり、ガーゼマスクがすっかり縮んで格好悪くなった頃には使い捨てマスクの価格も平時に落ち着くことだろう。