めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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シニアマンションの闇

定年退職後の高齢者の資金を狙ってか、田舎暮らしやシニアマンションがあちこちで宣伝されている。ただ、購入するときは長期的にどうなるかを自身や施設で考えたほうが良さそうである。
関東地方の内陸にあるシニアマンションは駅から遠く、バスしか公共交通手段が無い。登場した頃はターゲット世代に人気だったらしい芸能人が入居しているとか、食事が豪華とかジムなどが充実していると宣伝していた。
しかし、登場から年月が経つと陰りが出てくる。料理は共用施設にあるレストランが出し、有名料亭がメニューを監修している筈だった。ところが、その料亭は大手企業に買収されて契約が変わったのか、料亭の名前は出なくなった。近接するショッピングセンターが閉店した。跡地にテナントが入るアテもないのか、シニアマンションの共用施設としてスポーツジムなどに改装された。
このシニアマンションは中古マンションとして時々売りに出ている。当時のターゲット世代がそろそろ死ぬ時期だからだろう。シニアマンションはまず買い手が付かない。入居者に年齢制限がつくので高齢者しか買えない。購入すると豪華な共用施設の維持管理費用が負担になるが、それらはさして新しくもない。交通も不便である。
マンション業者は売り切ればよいので口にしないが、入居者はいつまでも元気ではないし、マンションのサービスも永続的ではない。介護も支援も不要で元気に暮らせるのが75歳くらいまでとすれば、定年後たった15年のために生活を一新する必要はあるのか。
これはシニアマンション以外に定年後の田舎暮らしにも同じ事が言える。医療の手薄な地方に留まる必要はあるのか。十数年で廃墟確定している「人生の楽園」、楽園と称するには余りに虚しすぎる。