めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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麻溝ごぼう音頭を踊りながら相鉄線都心直通開始を思う

いよいよ神奈川県の横浜と県央部の海老名や湘南台とを結んでいる相鉄が都心直通を開始する。JRのほか東急とも接続するはずだが、まずはJRと接続して池袋まで乗り入れるようだ。相鉄は社運をかけているアピールに必死だが、弊害もいろいろありそうだ。

これでどうでもよい区間の事故で接続する路線が一気に運休する仲間に相鉄が取り込まれてしまう。もちろん、そのような場合の代替路線として相鉄が機能しなくなる。現在の相鉄の路線は横浜駅周辺を除いて大きな川は近くないし、終点付近は台地上を走る。河川渡河がないので風水害の影響を受けにくい路線だろうに、例の武蔵小杉を通ることで台風時などは影響を受けることになるだろう。また、相鉄は労組の力が強く春先のストで運休した場合に影響が首都圏に及ぶ。だからこそ、労使交渉の手段としてここ数年鳴りを潜めていたストが再開される可能性がある。

それから、沿線開発が進んで地価が上がり、それによって鉄道業も安泰になると踏んでいる節があるが、現実のこの界隈は中途半端に開発され尽くした中途半端な田舎である。今更ニュータウン的な開発の余地はない。駅周辺を歩いてみると、畑を宅地転用したような区画のところが多く、道路も農道を舗装したままの狭く無理やり屈曲した路地が突然現れる。意外にもごちゃごちゃしていて家屋の密集度は高い。

多摩ニュータウン千葉ニュータウンのように、郊外で土地が余っているところに沿線開発というプランは組みにくい、既に出来上がった土地なのである。それもそのはずで、横浜からすれば相鉄沿線は昔からのベッドタウン的なところであり、終点近くの大和や海老名周辺も小田急に接続すれば相鉄の直通など乗らなくても新宿へは昔から行きやすかったのである。また、地域内に内陸の工業地帯もあることから一定の人口を昔から抱えていた。

その割には沿線のインフラが貧弱である。大和市あたりから沿線の下水道率が下がり、臭突の立っている家屋がやたら目につく。鉄道以外の交通については、地域内のバス路線がかなり撤退している。駅からは徒歩か道路が貧弱なのに車社会が基本となる。

そんな地域でも不動産会社は最後の開発して地価を釣り上げて大儲けできる場所だと言わんばかりにマンション建設を進めている。都内では駐車場を1か月すら借りられない額でアパートの物件が見つかる海老名や本厚木にステータス意識を煽るキャッチコピーのタワーマンションはいらないだろう。下水道普及率低いのでボットン便所のタワーマンションだろうか、住めばさぞかし運にも加速度が付きそうである。

相鉄都心直通と言えば、このブログを初めて間もない頃に綱島温泉の最後の温泉施設だった東京園が一時休業という名目で閉鎖され取り壊された。その後、再開するという話もなく、跡地はマンションになるのではないかと予想している。綱島と日吉の間のパナソニック工場跡地はひっそりとAppleの開発拠点が入居していて、そちらの方が大ニュースに見えるのだが、皆この周辺地域の大きな変化に目を向けていないので、何か大きな力で注目させないように仕掛けているようで気持ち悪い。