1990年に大阪で開催された花と緑の博覧会のシンボルタワーとなった「いのちの塔」が撤去される方針らしい。
内容が地味で入場者も資金も集まらなかった博覧会。子供から寄付を集める為に、寄付者の名前をコンピューターで永久保存する場所としてをうたって寄付を募っていた。結局10年ほど前に塔は立ち入り出来なくなり、情報は公園事務所で閲覧という形になった。
どのような端末で閲覧していたのか不明だが、当時はwindowsはそれほど普及していなかった。今の規格とは違う形式での画像やテキストの保存だろう。約30年前のコンピュータをそのまま使っていたのか、機材の更新は考えなかったのかなど疑問がある。
結局、塔もデータも永久保存には耐えられなかったようだ。もう少し小さなオブジェ程度なら未来に遺せたとも思う。せいぜい千里丘陵への地下鉄が残ったくらいで、他の博覧会と同じように当時の遺構は解体現存せずパターンを辿った。
この博覧会のパビリオンで使われた客車が永らく京都の梅小路蒸気機関車館でSL体験乗車の客車として使われていたが、それも更新されている。やはり、地味に開催されていつの間にか終わり、気付いたら全て無くなっていた博覧会だった。