めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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起業すればいいという無責任な発想

よく、就職がだめなら起業すればいいなどと言い出す連中がいる。大半はテレビの見過ぎで洗脳されてしまった頭の弱い人たちである。少数の成功例しかあの種のメディアは報じない。それを見て、簡単に自分でもできると勘違いしてしまって道を踏み外して、膨大な債務を抱える例が後を絶たない。
別に私は起業をする人たちをバカにするつもりはない。ただ、無責任は発言を平気でする連中の口車に乗せられるなということが言いたいのである。
たとえば、起業という言葉を連呼するのだが、具体的に何をする会社を作るのか。これもかなり具体的に答えてほしいと思う。パソコンとかインターネットなどという答えではまだ十分にあいまいである。実際にそれで業務が滞りなく行えるくらいにあいまいな部分を残さないで詳細な内容をこたえてほしい。
次に、その会社は何人体制なのか。事務所はどこに開設するのか。どのような設備を入れるのか。年間でいくらの経費と給与を要するのか。さらに、業務によっていくらの報酬を得るのか。かかる経費はいくらなのか。利益が経費を上回るのはいくらになった時で、そのためには月に何件の業務を請け負う必要があるのか。
そして、顧客は現時点で何人確保できるという確約があるのか。ただ漠然と誰かを当てにしても、あるいは看板を掲げるだけで次々客がやってくると夢想しても、それは単なる具体性を欠く妄想であり利益をもたらす実際の客ではない。また、業種によっては飛び込み営業が可能なものもあるのかもしれないが、それすらも既存の業種との競合があるし、競合他社に対して突出した売り物がない限りはシェアを奪うことは難しい。採算の合う額から考えられる顧客の人数に対応する客になってくれる人々の顔を今の段階で具体的に思い浮かべることができないのならば、開店休業になるだろう。
こんなことを突っ込めば、屁理屈を言うな、やる気があれば何とかなる、という具体性に欠くことを言い出すものもいるかもしれない。しかし、そんな言葉をどれだけ投げかけても、実際に会社の業務が回転していなければ債務は膨らむばかりであるし、稼ぐためには選り好みしないで何でもすべき、などという言葉に乗せられて犯罪行為に手を染めれば当然社会的な懲罰が待っている。
起業をするように安易にそそのかしてくるような連中がいたら、以上のようなことを具体的に問い詰めてみればよい。大抵は無責任な思い付きの発言だから、その段階で沈黙してしまう。あるいは、それはお前の問題だなどと、言い出したくせに責任逃れして他人に面倒を押し付けようとする。

それが安易な起業をあおる連中の正体だ。ここで具体的に答えてくれるなら、その人は困ったときにもあなたを見捨てない人だ、人間関係で最も大切にすべき相手だ。