めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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ネットだけ見れればよいPCとは

ドン・キホーテから19800円のPCが販売されている。以前の機種は評価が散々だった。CPUがAtomとか、メモリが2GBとか、要するにwindowsタブレットの部品をそのままラップトップPCの箱に収めたような製品である。

先日投入された第三弾のPCはCPUがCerelon になっている。メモリも4GBになり、ストレージも64GBに容量が上がっている。ソフトメーカーが32bit版のwindowsソフトの投入に消極的になりつつある現状では、コストを下げるために手っ取り早く入手可能な安い部品もメモリ4GBが主流になるだろうし、USBメモリですら64GBのものが安価になっている昨今ではストレージ用のeMMCもそれくらいの容量のものが主流になるのは当然の流れだろう。

ドンキPCが使い物にならないというレビューは半分そうだし、半分は違うと思う。

同程度のスペックのwindowsタブレットを使用しているが、確かにwindows10のタブレットに関しては処理力が遅いことによるタッチ入力の遅さを感じるし、ストレージが少ないことで大型アップデートが停滞したり、簡単手軽に使えるものではないことを実感している。動画編集などは処理力が足りなくてそもそも、素材の読み込みに時間がかかって使い物にならない。かといって、キーボードを接続すると有線接続なら入力は軽快にできるし、OTGハブを接続すればマウスもUSBメモリも接続できて軽いPCのように使える。あまり、その状況では使用上のストレスを感じない。ネット利用やPDF閲覧やテキストファイル作成で一定の活用はできている。全く使えないという言い方は言い過ぎに思える。

ただ、この種のPCのレビューでよく出てくるネットを見る程度なら大丈夫という言い方は違うと思う。ネットの何を指しているのかがそもそも不明な言い方であるが、ネットに接続するだけならともかく、そこからさまざまなサービスをブラウザを入り口として利用していく。

動画サイトを見るときに、動画サイトを表示して、そこにスクリプトで仕掛けられた動画プレイヤーを表示して、ダウンロードした動画を再生する。メールを閲覧するときはサーバー側のメールプログラムを動かして、内容をダウンロードして表示する。ブラウザベースのゲームをするときは、コンテンツをダウンロードしながらPC側でスクリプトを処理する。

単にネットワーク接続するだけでなく、端末側やサーバー側でプログラムが動いて物事を処理したり、それらをダウンロードすることで利用できている。従って、サービスの内容に応じて足し算的に要求されるリソースが増大する。オフラインでスタンドアロンで処理するソフトよりも、下手すればはるかにリソースを要し、動作も遅くなる。また、動作速度を規定するのはPCの処理速度のほかにダウンロード速度が大きくかかわってくる。大体処理速度の遅い端末はダウンロード速度も遅い。

ネットを見るだけで割り切ればいいというが、ネットであれこれ利用するのであれば一定の性能のPCを使った方が良い。

そして、こういったPCでもう一つ怖いのが突然死である。

突然起動しなくなったときに、作成したファイルは都度SDやUSBメモリに保存するとしても、ブラウザをログインした時の個人情報などが残ったままになってしまう。これを廃棄したと思ったら他人の手に渡って再生されて、個人情報が筒抜けになる可能性がある。これが怖いのでwindowsタブレットでは携帯端末用のアカウントを作ってログインしているのだが、Chromeでログインするとあらゆるサービスのパスワードが共有されてしまうので、壊れた時に安易に廃棄できない。

こういったPCは物理的に動作するような部品が少ないので故障の予兆がわかりにくい。ストレージが壊れ気味になったらファイルが破壊される現象が出るかもしれないが、概ね突然電源が入らなくなったとか、バッテリー膨張がひどくなって使えなくなったとかで寿命となるだろう。

ドンキPCをどういった層が購入するのかはよくわからない。値段が安いから購入するのであればともかく、これであれこれしようと思っても性能が足かせになる。レッツノートRZ4の中古品は2万円台で購入できるようだ。携帯性もCPU性能もドンキPCよりはるかに上である。レッツノートの耐用年数は平均6年、電池交換やストレージ換装をすればもう少し使える。中古の3万円台くらいのレッツノートを購入した方が軽いし実用的だし頑丈である。