年末年始の長距離移動が増える時期の為か、新幹線でPCを使うことについて調べるユーザーが増えている。
ちょっと前だとこういったエントリには一定の需要があった。仕事用途でなくても、画像や動画や音楽ファイルを一手に持ち運べるツールはPCくらいしかなかったからだ。私も以前ほどではなくなったが、今でも距離の長短関係無くPCを携帯してあちこち行くというシチュエーションは多く、色々工夫はしてきた。
ただ、駅や空港の待合室や車内でスマートフォンやタブレット端末を使用している者を見かけることが多い昨今、それでもPCを持っていくという感覚は古い発想に思える。
スマートフォンでメディアファイルの再生が可能であり、デジカメにせよスマートフォンにせよメモリ容量が増えている。画面が大きいのが良いならばタブレットがある。仕事で持っていくにしても、多くの人の目のあるところで仕事内容がさらされる形になるわけで、機密保持が厳しくなっている今は車内など移動中の使用は推奨されない。
そういったデジタル機器をめぐる事情が変化しつつある中で、スマートフォンやタブレットではなくて車内でPCを使うということに検索して情報を求めるほどの需要があることが意外である。
恐らくは、あまりデジタル関係にリテラシーが無い層なのかもしれない。単に動画プレイヤーの役割で自宅の15インチくらいの3kgくらいあるようなラップトップPCを持って行こうと考えているのかもしれない。
そう考えているならば、PCを持っていくことは奨めない。重いだけで持ち運びの負担になる。また、思うように電源確保できないとか、前の席のリクライニングに巻き込まれて破損などのトラブルも起こりうる。
破損のトラブルの場合は周辺の座席の乗客とのトラブルと等しいことが多い。自分は悪くないとどれだけ自己正当化しようが、結局PCを持ってきたのは自分自身であろうし、自分のPCが故障する事実は変わりない。故障時にデータのバックアップなど取っていないだろう。データの回復については多くの修理サービスやパソコン保険では対象外のことが多い。
PCを持ってこられても周囲の迷惑になるし、自分自身も困る事になるのである。さしたる用途も無いならば、PCは持ち運ばない方がメリットは多い。