めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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Androidタブレットを購入する前に

昨年にイオシスでフードデリバリー業者の店頭端末として使用しなくなったEGBOK P803が大量に処分販売されて、私も購入して使用している。安価な64GBのmicro SDを入れて、旅行時のスマートフォンのヘルプ用端末として、PDF閲覧用として、フォトフレーム用として、持て余しつつも意外に用途が見つかって使ってみると面白い端末である。

そして2023年3月、また業務用端末の販売をイオシスが告知している。UATTAB001なる名称だが、企業用途に製造されて正式名称は不明とか色々すごいことが書かれている。Google Play未対応とか、企業が独自のアプリを稼働させて飲食店のテーブル注文端末とか、倉庫などの在庫管理端末とか、ネットワークで情報をやりとりして表示するデジタルサイネージとか、何かしらのタッチパネル端末として使用するような用途のものだと思うが、それが当初の目的で使われなくなって処分のために流れてきたらしい。

ストアアプリを入れられないし、入れても端末で動作するか分からないし、Androidアップデートも来ないだろうし、アップデートが来ても端末でOSが動作しなくなるかもしれない。一般の人は買わないように注意書きがされているが、そんな特殊な端末が何千台も全国で売られようとしている。機械として向き合いたい人には面白いかもしれないが、タブレットとして使いたい人には厳しい環境だろう。メモリ2GBでストレージが16GB、元々のOSがある程度容量使用していてメモリも使うから、最低限何かの業務用アプリを動かして通信してそれで十分な端末なのだろう。別にUATTAB001でなくても、状態の良い中古とかAmazonあたりで売られている中華タブレットまで視野を広げれば数千円で購入できるタブレットは多数あるからそれを買えばよい話である。

そんな特殊な事例でなくても、Androidタブレットを購入するときに一定の覚悟がいるように思う。スマートフォンを既に所有している場合は大体使用するアプリは重複するから持て余す。そして、タブレットiOS系が優勢でAndroid系は安価なタブレットが多いから、ゲームをするには適さない性能であるし、手放そうにもリセールバリューは無いので最後まで使い潰す前提でいたほうがよい。通信手段もwifiモデルで安価なものは2.4GHz帯しか使えないし、simが使える場合でも通信会社によって使用できない場合がある。もちろん、手持ちのスマートフォンからテザリングすればいいのだが、それならスマートフォンを使えばいい。ゲームするにもカメラの性能も、画面の絶対的な大きさ以外で何一つタブレットスマートフォンに勝てないという現実がある。

タブレットは画面が大きいメリットはあるが、そうするとPCという競合が出てきて勝てない面が出てくる。Androidのスペックに劣るような8インチのWindowsタブレットだって、PC用のフルサイズのofficeソフトが起動して処理できたし、画像処理だって動画編集だって時間がかかるができた。Windowsのソフトウェアは比較的低い性能のPCでもよく動く。PCは大体物理キーボードがついているので、メール対応や文書作成など情報をアウトプットするときに効率が良い。スタンバイ状態に最適な電話機用のOSという性質上以前はAndroidが優勢だったバッテリーの持続時間もウルトラブックなどで年々PCは効率が改善している。

10年位前はスマートフォンが普及しだしたころで、従来型の携帯電話のユーザーがスマートフォン代わりにタブレットを使うこともあった。ネットワーク接続するときにPCを使うほどでもない状況で、あくまで電話機に付帯した最低限のネットワーク機能で携帯サイトや字数制限もあるメールを利用するのではなく、PCに近い充実した機能を使うためにタブレットを使うという利用法があった。あくまで本命はPCで、タブレットはその出先機関やリモコンのような存在だった。リモコンのような役割はその後スマートフォンが担うようになったし、今ではスマートウォッチでスマートフォンの内容を通知する時代になって、ネットワークの情報にアクセスする窓口とかリモコンのような役割は小型な端末が担うようになっている。そこにタブレットが再度入ってくる余地というのはよほど意図的に設けなければ無いのではなかろうか。

UATTAB001なるタブレットを購入する個人や企業は相応の用途を見定めているからよいのだが、そうでなくてタブレットがほしいと漠然と考えているユーザーは購入前に考えたほうが良いと思う。キャリアから出ているAndroid端末がスマートフォンばかりでタブレットがほとんどないのはなぜか、多分皆スマートフォンタブレットがあったらスマートフォンばかり使うのである。スペック表で手持ちのスマートフォンと購入検討しているタブレットの性能を比較してみたら良いのである。それでも欲しいと言えるだけの用途があるならば、持て余さずに活用の場を見いだせる。