めぐろぐ

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。日常生活の雑多なことを記載していきます。

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北九州市は未来の無い暴力団の街

都市部にある昔からの家屋や工場や倉庫が解体されて更地になり、その後も工事が続いていると思ったらその空き地を埋めるようにマンションが建設されるという風景は、大都市ではよく見る光景である。都内だと空き地までのアプローチが一方通行でクランクだらけの狭い道だろうが敷地いっぱいに建設していて、その密集ぶりに余裕のなさを感じる。ただ、そういった物件でもすぐに入居者で埋められて完売し、業者はまた自転車操業のように土地確保と空き地埋めと売り切りを繰り返していく。

コロナ感染拡大の影響で2020年のマンション販売は不調だったようだが、それでもスクラップビルドは続いている。ただ、それは大都市だからだろう。日本全体の人口が減少へ向かう中でも、今後も人口を一定数抱えることが決まっている地域だからこそ、耐用年数が数十年の大規模建築物を建築するし、購入者もその地域の経済基盤が盤石だから住み続けられると確信して購入している。

そうではない地域もある。一応政令指定都市ではあるが、北九州市都心部衛星写真で見るとある特徴に気づく。それは、都心部のビルや家屋の密集の歯が抜けたように平地の駐車場があちこちに見られることである。おそらく、それらの駐車場のあったところは15年くらい前までは高度経済成長期に建てられたビルや低層の住宅や商店が密集していたはずなのだ。それが老朽化して解体したはいいのだが、次に何か再建築しようにも採算が取れないのである。テナントビルを建ててもそこに入る企業が無いとか、マンションを建てても住民が入らないといった事情である。

特に、地方都市では郊外の事業所に自動車で通勤するスタイルならそのまま郊外の住宅地に居住すればよく、駐車場の台数に制限があったり駐車場代が割高だったり、買い物するにしても利便性が低く、物件が高価なだけで広さも大してないような都心部というだけしかとりえのないマンションは魅力が低減する。街中には最寄りのものを買い求める店舗が無いし、デパートにしても小倉駅前のテナントが何度も変わっている。そごう、玉屋、伊勢丹、井筒屋、全て討ち死にしている。すでに店舗を支えるだけの購買層が無いことを示している。一方で、国道沿いの郊外には大規模駐車場を備えたショッピングモールが盛況である。

また、治安の悪さが挙げられる。独自勢力の暴力団が幅を利かせており、荒れた学校やそこから不良仲間や先輩との関係を通じて入所するまでのプロセスが地域住民の中には浸透している。暴力団を容認したり、困ったらすぐに介入させるガラの悪い地域住民がいるからこそ、彼らは肥える。普通は親戚関係にそのような者がいたら恥だと思うのが外部の地域であるが、北九州市では親戚に暴力団員がいることは誇りのように語られたり、刺青があることや悪事を働いたことは自慢話のように扱われる。このような地域に居住すること自体がリスクであるし、企業の進出でもトラブルの元となりかねない。

かくして、再開発して何かを建築しても用途が見込めない北九州市都心部の土地は持て余されて、それでも土地に対する税金は必要であるし車社会で郊外から都心部への一定の自動車の需要はあるので駐車場になったといったところだろう。北九州市の人口は順調に減っている。相模原市ほどの若年層もいなければ、財力の太い企業もない。治安の良さもなければ、住民の開明度も無い。いずれ消えていく都市である。近所で空き地を埋めるようにマンションが建設される現象は、いまいましいがまだ地域に将来性がある指標なのだと思う。

そんな北九州市だが、地場の暴力団が逮捕で弱体化しているすきをついて全国組織が進出をうかがっているという。ただ、経済基盤がすでにガタガタで未来永劫改善の見込みも乏しい地域に、あの経済ヤクザとかシステムを押さえて巨利を得るとか言われている全国的団体が進出するとは到底思えない。進出しても掠め取る小銭すら無いような土地である。